訪問看護ステーションの事業所内情報共有
「事業所内の情報共有」、個々で動いていく訪問看護ステーションでは重要だけど実際は難しい…..。そんな実感を持っている訪問看護師さんも多いと思います。管理者の方や事務担当の方にとっても悩みの種になりやすいですよね。
そこで、当事業所で実際に運用し訪問看護師さんや事務員さんに好評いただいている事業所内情報共有システムと使い方を簡単に紹介します。
当事業所の情報共有システム
そのシステムは、電子カルテ + G suite です。
電子カルテ
当事業所ではカイポケを導入しており、訪問看護師さんに好評です。
訪問記録と請求業務を紐づけしてくれます。請求業務の手間は大幅に軽減されます。
訪問看護記録や経過記録、報告書・計画書などを通して利用者さんの健康状態や実施した看護、受診結果や入院など正式な記録として残します。情報共有の核となります。ですが、事務連絡や他事業所からの問い合わせなど、すべてを共有するのは難しい面があります。
関連情報:今は電子カルテシステムも色々あります。以下など参考になります。
おすすめ訪看ソフトBEST5 https://homonkango-soft.info/

私はカイポケとカナミックしか使ったことがありませんが、電子カルテは請求業務、記録業務軽減に非常に有効だと思います。
事務員さんの強い味方です。
G suite(ジースイート)
G suiteは、Googleが提供するビジネスツールで、メールやチャットツール(LINEみたいなものです)、カレンダー・文章・表作成とスタッフ間の共有が可能です。このG suiteで電子カルテで共有できない(しにくい)情報を共有しています。
14日間は無料なのでお試しも有かもしれません。
電子カルテは各社によりシステムが異なりますし、使用方法も決まっていますのでので今回は割愛し、G suiteの活用法を簡単に紹介します。
G suiteの活用法
使用環境
当事業所では、スタッフにタブレット(ipad)を支給していますので、そのタブレットにそれぞのツールのアプリを入れて使用しています。タブレットはカイポケのサービスで月3,000円でレンタルできます。すごくお得です。
タブレットを支給していない事業所さんでは、スタッフさんのスマホに入れてもらう必要があります。
使用しているツール
当事業所で使用しているG suiteのツールは以下の7つです。この7つを使うことで電子カルテや紙媒体で共有しにくい情報を共有することができます。
使用頻度
★★★:毎日使う
★★:数日に一回は使う
★:月に数回位しか使わない(管理者さん、事務員さんが使うことが多い)
使用頻度の高いものほど、おすすめ度が高いです。
ハングアウト

LINEみたいなチャットツールです。
使用頻度:★★★

おすすめポイント
① プライベートと仕事の連絡を分けることが出来る!
休みの日は通知をOFFにすれば休日に連絡が入ることもありません。プライベートのLINEを業務連絡に使用したくない方には特におすすめです。
② 使い方が簡単で直感的に使える!
LINEを使っている方ならすんなりと使うことが出来ます。もちろん画像送信やビデオ通話も出来ます。
詳細は、訪問看護ステーションでの情報共有法 連絡ツールとしてGoogleハングアウトを活用する を見てください。
Gメール

メールです。 Googleカレンダー
使用頻度:★★
Googleカレンダー

スケジュール共有ツールです。
使用頻度:★★★

おすすめポイント
① 管理者とスタッフで予定を共有できる!
新規依頼時に空いている曜日時と時間を確認しやすい。
利用者さんの訪問曜日や時間が変更になったとき、管理者も把握できる。
新規の利用者さんが入ったときにスタッフも確認しやすい。
② 定期訪問と担当者会議など単発の予定を簡単に分けて入力できる!
毎週繰り返し設定、スケジュールごとの色分けが簡単にできるので、単発の担当者会議などの予定を共有しやすい。通知することも可能です。
詳細は、訪問看護ステーションの情報共有法 スケジュール管理 Googleカレンダーを活用する を見てください。
Googleドキュメント

Word見みたいな文書作成ツールです。スタッフ間で共有も出来ます。
使用頻度:★
詳細は、訪問看護ステーションでの情報共有法 書類作成・共有ツールとしてGoogleドキュメントを活用するを見てください。
Googleスプレッドシート

Excelみたいな表計算作成ツールです。スタッフ間で共有も出来ます。
使用頻度:★★
詳細は、訪問看護ステーションの情報共有法 担当者一覧表など Googleスプレッドシートを活用するを見てください。
Googleスライド

パワーポイントみたいなスライド作成ツールです。スタッフ間で共有も出来ます。
使用頻度:★
Googleドライブ

ドキュメント、スプレッドシート、スライドで作成したもの、写真やPDFを整理して保管できるツールです。
使用頻度:★
この方法の短所
ここまで、使用してみてよい部分ばかりをお伝えしましたので短所もお伝えします。
(1)タブレットを支給してない場合、通信費がスタッフ持ちになる。
(2)G suiteは有料なので費用が掛かる。
当社では職員一人につき月680円のBasicを使っています。
(3)情報共有システムを管理する人に多少の知識と遠慮なく問い合わせるパワーが必要。
他のビジネスツールとの比較などは私にはわかりませんが、訪問看護ステーションで使用してみてで考えると上記の3つだと思います。

私自身もそこまでパソコンやインターネットの知識はありません。
G suiteを導入する時は分からないことが沢山ありました。
電話が好きではないし、知識のない自分が問い合わせても教えてもらえないのではと思い、初めのうちは自分で何とかしようと時間ばかりが経ってしまいました。思い切ってG suiteのサポートに電話したところ、親切に手取り足取り教えてくれたので、その後はスムーズに導入ができました。
いかがでしたでしょうか。訪問看護師さん、リハ職の方たちが出来るだけ訪問業務に集中できるように考えました。当社は子育て中の非常勤職員さんが多いので、出来るだけ場所の制約を受けずに業務ができる環境作りをイメージしています。皆さんの参考になれば幸いです。
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